仕事はシビア。だからこそ本音でぶつかり、よりよいものを目指す。

Project LeaderT.T

Profile

大学を中退後、居酒屋でアルバイトをしながらITリテラシーを独学で学ぶ。Webのフロントサイドからバックエンドまで幅広いスキルを習得しフリーランスとして活動、2020年に片田のスカウトにより入社。テスターの一員から始まり、現在はプロジェクトリーダーとし数多くのプロジェクトに携わる。

テスターからリーダーへ。会社はやる気を見逃さない

プロジェクトリーダーを務めるT.Tの前職は、居酒屋のアルバイトだったという。そろそろ就活をしようと考えて、気になっていたITを学ぶため、プログラミングスクールに入学した。卒業後は派遣のプログラマーになる同期が多かったなか、彼はフリーランスの道を選ぶ。

「スクールで基礎知識を身につけたら、一人でもある程度のサイトがつくれるようになったんです。Webの仕事をちょこちょこいただいたり、フリーランスとして企業に常駐したりするなかで、自分が作り上げた成果物を見るのがすごく気持ちよかった。そんなふうに“何かを生み出す”経験がいままでなかったぶん、一気にハマりました」

この道一本で行こうと決めたら、もっと経験が必要だ。常駐先の社長に「さらに成長するために広い世界を見てこい」と言われ、LANWAYを紹介された。当時のLANWAYは、簡素なオフィスに数名の社員しかいないころ。これだけの規模感であれほど大手クライアントの案件をこなしているのかと驚きつつ、まずはテスターとして入社した。スマートフォンを何台も並べ、実装中の機能について、決められたチェック項目を片っ端からテストしていく仕事だ。

「最初は言われたタスクをこなしているだけでしたが、入社翌月に、同じテスターの社員が増えたんです。それからは共通のチェック項目を整理したり、テストの結果をまとめたりもするようになりました。そのうちに社長から『きみはプロジェクトリーダーに向いていそうだね』と言ってもらい……新たな挑戦の道が拓けたんです。リーダーは、開発工程を引っ張っていく立場。仕事の幅がさらに広がる予感を感じられて、改めてモチベーションが上がりました」

伴走者として、お客様のことをお客様以上に考える

リーダーになってからの成長は早かった。テスト業務の管理からはじめ、少しずつクライアントとの打ち合わせにも出るようになり、着実に昇格。LANWAYの黎明期から入社していたこともあって、継続的に付き合いのある大手クライアントの案件については、知識もどんどん蓄積されていった。

「いまの仕事は、実装前の要件定義から設計書の執筆、開発の進捗管理にディレクション、クライアントとの打ち合わせ、テスターの管理、障害の発見と修正指示……いってしまえば、開発フローの全体をワンストップで見ています。スクールに通ったとはいえ実務経験はなかったので、最初のうちは知識不足で困ることもありました。でも、業務のかたわらで自主的にコードをチェックしたりするうちに、少しずつ専門知識も増えてきたと感じます」

そう話す彼の横顔には、充分な自信がにじむ。いまでは、クライアントから頼られ、プロジェクトの方向性を任せられる立場だ。大手クライアントの公式アプリでは、複数の新機能を並行してリリースしていくのが常。必要な作業を取捨選択したり、適切な進行を考えたりすることが大きなポイントとなる。

「長くお付き合いしているクライアントだと、当社のほうが全体の流れを熟知していることがしばしばあるんです。とくにスケジュールがタイトな場合は、先方の指示をただ待っていると、間に合わない可能性がある。そんなときこそ、お客様が困りそうなことを先取りして、必要な作業を前倒しで進めておくのが大切です。僕らは単なる“受託会社”ではなく、お客様とともにプロジェクトを成し遂げるための“チーム”なので」

先取りや前倒しのためには、クライアントのことをクライアントよりも知り、深く考えていなければならない。だからこそ、渡された要望に対しても、本音の意見が出せる。

「たとえば、お客様から膨大な情報の提出を頼まれたとき、何のために必要なのかをまず伺います。そうすると、たいていの場合は不要なものが含まれていたり、指示されたものよりもっと適した資料があったりする。オーダーを整理して、必要な情報を取捨選択し、ベストなかたちを提案するのも、お客様に寄り添うサポートのひとつだと考えているんです」

それだけ細やかに思いをめぐらせながら、背負うものは巨大だ。それが、LANWAYで働く醍醐味でもある。

「誰もが名前を知っている企業の大切な公式アプリを、ここにいる数十人でつくりあげているんですよ。実際にプロジェクトの根幹に関わっている人数で言えば、もっと少数精鋭です。だからこそ、自分の一言や判断が、プロジェクトに確かな影響を与えられる。電車のなかで当社が携わったアプリを使っている人を見かけたり、新機能に関する感想がSNSで飛び交ったりしているのを目の当たりにすると、すごいポジションにいるんだなと改めて実感します。ただ、だからこそ仕事はとてもシビアです。失敗は許されないし、いつだって高いクオリティーとスピードが求められる。それが刺激的で面白いと感じる方には、これ以上ない環境じゃないでしょうか」

みずからの範囲を決めず、面白そうな仕事にはどん欲に

よいものをつくるためには、社内のコミュニケーションも不可欠だ。エンジニアやデザイナーとクライアントの間に立ち、その言葉をやりとりする立場の彼は、伝え方に心を砕く。

「まず、抽象的な言葉を避けて、できるかぎり具体的に伝えること。機能やスケジュールの背景を明確にしつつ、相手に合わせたコミュニケーションを心がけています。でも、細かい指示を待つのではなく、みずからさまざまなアイディアを出せる人のほうが、LANWAYの仕事は楽しめると思うんです。たとえばデザイナーなら『こんな雰囲気でお願いします』と言われたときに『ワイヤーはありますか?』じゃなくて『こういうアイディアもアリですか?』なんて提案できる人。クライアントは、LANWAYがつくるものを信じてくれています。その土壌を活かして、自分なりの挑戦をしてほしい。僕が担うプロジェクトマネジメントも、一人ひとりがのびのびとものづくりできる環境を目指しています」

オンは真面目でしっかり者。でも、オフは社長や同僚とふざけあったり、野球や競馬といった趣味の話で盛り上がったりするなど、ごく朗らかだ。親しみを込めて、彼を「LANWAYのムードメーカー」と頼る声も多い。

今後はよりスピーディーで、小回りのきく中小規模のプロジェクトもやってみたいという。大手クライアントのさまざまな案件で鍛えられた自分の底力が、別のジャンルではどんなふうに活かせるか試してみたい。

「LANWAYは、受け身の姿勢でいたらもったいない会社です。でも、自分で自分をアピールして、仕事や居場所をつくっていけば、それに応じた評価がしっかりとついてくる。私は実務経験がほぼない状態で入ってきたけれど、いまは片田社長を直接サポートするようなポジションで働けています。経営者の手腕を間近で学べることだけでも、ここで働く価値がある。自分の頭で考えて本音でぶつかりあう、プロフェッショナルのものづくりがしたい人に、ぜひ来てほしいです」