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コンテンツマーケティングの始め方・実施方法

コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、ユーザーにとって価値のある、良質なコンテンツを通じて、潜在顧客を見込み客に育て、購買を経てファンとして定着することを狙ったマーケティング手法です。
コンテンツマーケティングかどうかの判断は、商品やサービスを積極的に売るための情報ではなく、ユーザーに価値のあるコンテンツを提供しているかという点です。
ユーザーが何を求めているのかを見極めて、それにあったコンテンツを作成し、適切なタイミングで情報提供することが重要です。
そのため、ユーザーを理解するために、ペルソナ設定やカスタマージャーニーマップを設定することが必要となります。
手法は、必ずしもオウンドメディアだけとは限らないため、目的に合わせたコンテンツを選択することが大切です。
コンテンツマーケティングの詳しい話をする前に、理解しておいてほしいことがあります。
ウェブでの集客の方法は、大きくプッシュ型とプル型の2つの方法があります。
プッシュ型は、企業が不特定多数のユーザーに対して強制的に広告を流し、認知してもらう攻めの広告です。
代表的なところでいうと、動画広告、バナー広告、SNS広告などがあります。
一方プル型は、特定のニーズを持ったユーザーに対して、ユーザーの消費行動を待ち構えた場所に広告を配信する手法になります。
そのため、待ちの広告とも言えます。
代表的なところでいうと、リスティング広告(検索連動型広告)、SEO施策などがあります。
コンテンツマーケティングは、プル型(インバウンドマーケティング)にあたります。
直接的な営業によって顧客を開拓するのではなく、潜在顧客を引きつけることによって接点を生み出します。
認知さえされれば、売れるような商品・サービスは、コンテンツマーケティングにあまり向いていません。
なぜなら認知さえすれば売れるので、コンテンツマーケティングに時間をかけるよりも、マス広告やキャンペーンをうった方が効率がいいからです。
ただ、現在認知さえすれば売れるような商品・サービスはなかなか限られているかと思います。

今の時代背景にぴったりなコンテンツマーケティング

一昔前の広告の手法は、テレビCMや新聞広告、看板など、広告媒体もそれほど多くはありませんでした。
しかし現在、ディスプレイ広告やYouTube広告、リスティング広告、SNS広告など、ウェブだけでも数多くの広告が存在します。
昔に比べて、ユーザーの広告に触れる機会が増加したことにより、広告に対する評価は厳しくなっています。
ユーザーは、一瞬にしてその情報を必要かどうか判断します。
一方的なプッシュ型の広告だとすぐに見過ごされることも多いですが、コンテンツマーケティングはユーザーが能動的にそのコンテンツを接触することが多いので、ユーザーの質が高い傾向にあります。
例えば、ある商品の5%OFFの広告があったとします。
その広告は一目で広告と判断できるので、ユーザーの目線も厳しくなります。
しかし、コンテンツマーケティングでは、ユーザーが「商品A ケア方法」「商品A 実用事例」などで検索をして、能動的に商品Aのコンテンツに触れます。
自ずと、ユーザーの質は高くなります。
今お読みになっているこのコラムもコンテンツマーケティングに含まれます。
あなたが何かのきっかけで、能動的にこの記事にたどり着き、この記事の目的が、広告でなく、ユーザーにとって有益な情報を届けようとしているからです。

また、コロナ禍により、オフラインでの接触が減少した昨今、オンラインでのUX(ユーザー体験)の向上が今まで以上に重要になっています。
店舗で体験せずにパソコンやモバイルで体験することも増えるので、そこでいい体験ができる施策、例えばシミュレーション機能や動画コンテンツの需要が高まることが予想されます。
ユーザー体験の向上は、良質なコンテンツに繋がるので、コンテンツマーケティングにおいてUXは非常に大事な要素の一つです。

コンテンツマーケティングのメリット

コンテンツが財産として蓄積される

WEB広告との最大の違いは、一度発信したコンテンツは削除しない限りインターネット上に残り続けます。
そのコンテンツがユーザーにとって価値のあるものである限り、半永久的にユーザーを引きつけ、サイトへの流入をもたらし続けます。

SEO対策になりPV数の増加が見込める

コンテンツマーケティングは“ロングテールキーワード”狙って記事を書くことが多くあります。
ロングテールキーワードでアクセスを集める事ができるコンテンツが蓄積されれば、その積み重ねがサイトそのものの評価を引き上げます。

コンテンツの横展開が可能でSNSとの相性がいい

一度オウンドメディア上でテキスト記事で発信したコンテンツを画像にしてInstagramに投稿したり、その内容を動画にしてYouTubeに投稿したりなどの横展開(再利用)ができます。したがって流入経路の増加も見込めます。
過去に一度作ったコンテンツを横展開(再利用)する方法は、流入経路を増やすことになり、多くのターゲットに情報を届けることができます。

アウトバウンドではないため、ユーザーの質が高い

ユーザーは、自分の疑問などを解消するために自然検索を使い、検索結果に表示された中からコンテンツを自ら選びます。
ユーザーが自ら見つけることになるので、ユーザーの質が高くなる傾向にあり、コンテンツが評価されれば、そこからサイトの回遊などを行います。
定期的に発信されるコンテンツであれば再訪に繋げることができ、最終的にファン化を促すことができます。

デメリットは?

メリットをあげていきましたが、デメリットももちろんあります。
それは効果が出るまでに時間がかかることと継続した発信が必要なので、長期的戦略になるということです。

コンテンツマーケティングの実施方法

コンテンツマーケティングを始めるにはどうしたらいいのか、実施方法について解説していきます。

STEP1.目的・目標(KGI)の設定

目的、目標を明確にしておかないと、そのゴールを目指すための手段や方法も分かりません。
まずはコンテンツマーケティングを行う目的、目標を明確にしましょう。
目的はプロジェクトが向かうべき最終的な到達点、目標はそのプロジェクトで達成すべき基準のことです。

目的

コンテンツマーケティングを始める理由がブランド認知なのかブランドロイヤリティの向上やカスタマーエンゲージメントなのかによって目的は変わってきます。

目的としては、例えば以下のようなものがあります。
・ターゲットユーザーとの接点を作り、顧客との良好な関係を作り育成する(顧客維持やブランディング)
・求める人材を獲得する(採用強化)
・今までリーチできていなかった層に対してリーチし売上拡大を目指す(ブランド認知や商品の購入決定の促進)

目標(KGI)

目標(KGI)は、目的と関連している必要があります。
目標の設定には、SMARTが使えます。(SMARTの説明については割愛します)

目標としては、例えば以下のようなものがあります。
・3年以内に顧客の維持率を○%以上にする
・1年以内に毎月の採用応募件数10件以上を達成する
・3年以内に月の売上を600万円以上を達成する

STEP2.3C分析

競合との差別化をし、ユーザーの求めるコンテンツを自社の強みを活かしながら発信するために、市場・競合・自社を分析しましょう。
3C分析を行うことでサイトのコンセプトを立案することができます。

市場分析(顧客・ペルソナ設定)

コンテンツマーケティングでは、ペルソナやカスタマージャーニーを意識したアプローチが大切になります。
なぜなら、企業が発信したいことをただ伝えるのではなく、あくまでユーザーが求めているコンテンツをユーザーが求めているタイミングで提供することが大切だからです。
誰(ペルソナ)に何を(コンテンツの内容)、どのタイミングで、どうやって(コンテンツを伝える場所)伝えるのかを考えるためには、ペルソナ設定やカスタマージャーニーマップの設定が必要不可欠です。

競合分析

コンテンツマーケティングを成功させるためには、競合はなぜ成功しているのかの分析や競合との差別化は欠かせません。
競合が運営しているサイトやSNSなどのコンテンツの数や頻度、質、内容など、徹底的に分析することで、どのような戦略で取り組んでいるのかが見えてきます。
ユーザーが求めている情報をまだ競合が発信していない場合、競合との差別化ができ、自社ならではの強みとして発信することができます。
ベンチマークする際には、同業種にこだわる必要はないので、コンテンツマーケティングで成果を出している企業について分析し、自社で取り入れられることはないか参考にしましょう。

自社分析

自社がどれくらいのリソース(質・頻度、人材)を投下できるかや自社の強みや弱み、把握しましょう。
自社の強みがユーザーの求めているコンテンツとマッチしていれば、ユーザーからの評価を得ることができるでしょう。
自社が持っている強みを理解しておくことで、どんなコンテンツを発信するべきか考えるベースになります。

STEP3.カスタマージャーニーマップの設定

ペルソナを設定したら、そのペルソナの行動や思考、感情を時系列で可視化していきます。
一般的にユーザーの購買プロセスは「認知」→「興味・関心」→「比較検討」→「購入」→「リピート」となることが多く、各フェーズにおいてターゲットユーザーがどのような思考・感情になり、どのような行動を起こすかを考えます。
カスタマージャーニーマップを設定することで、ペルソナをより深く理解でき、次のフェーズに移ってもらうためには、どのタイミングでどんなコンテンツをどこで届けるかを精度高く設計することができます。

例えば、商品・サービスの「比較検討」フェーズのターゲットに対して、「導入事例」や「お客様の声」のコンテンツを提供することで、購入フェーズへ進んでもらうための後押しをするなどといった考えができます。

STEP4.コンテンツ設計

コンテンツ設計とはフェーズごとの「作成するコンテンツ内容」と「掲載する媒体」を決定することです。
一つのコンテンツ内容を決めるだけでなく、中長期的に各フェーズに応じたコンテンツの内容と掲載する媒体を決めておきます。
ペルソナ設定やカスタマージャーニーマップを設定し、ターゲットのことを深く理解することで、フェーズに応じた精度の高いコンテンツ設計をすることができます。

ペルソナの購買フェーズを意識する

ペルソナの購買フェーズには、「集客を目的とした集客フェーズ」、「集客したユーザーを比較・検討に導く育成フェーズ」、「購入したユーザーをリピーターに導く顧客維持フェーズ」があります。
ユーザー心理は、購入までに様々な心理を持っています。
その考えを知り、ニーズを高め、それが欲しい(購入)と思うフェーズへ遷移させることが必要となります。
フェーズごとにユーザーの心理やニーズが違う点を配慮する必要があります。
特に重要な考えは自分事(自分と関係のある価値のあるコンテンツ)があるかどうかです。

・集客を目的とした集客フェーズサイトへの流入・PV増加)
まだ商品・サービスを認知していない潜在層に対してコンテンツを作成します。
面白系のコンテンツ、How to系のコンテンツ、動画コンテンツなどは、ユーザーの興味・関心を惹きつけることに向いているので、集客フェーズではこのようなコンテンツが向いています。
この段階では、企業・ブランドイメージ向上のためのコンテンツの提供が中心になります。
広告やSNSも活用し、自社メディアへの流入増加も意識しましょう。

・集客したユーザーを比較・検討に導く育成フェーズ
集客したユーザーの興味・関心を高め、比較・検討へと誘導する育成フェーズ。
エデュケーショナル型のコンテンツ(いきなり商品を売り込むのではなく、お客様の疑問や困りごとに対してコンテンツで答える手法)を提供することで、サービスや商品をユーザーに深く知ってもらい、比較検討へ繋げるという方法があります。
例えば、「初めての〇〇選び」「〇〇に成功する10の方法」「〇〇とは?」などのコンテンツが考えられます。
自社商品だけではなく、商品カテゴリー全体の商品選びのアドバイスなど見込客を支援した上で、自社商品こそがあなたの抱えている悩みを解決できる近道であることをストーリー化するといいでしょう。
このコンテンツ内容の探し方は、自社商品のベネフィット(強み)と顧客の声(不満・不安)に隠れていることが多く、ユーザーの声を拾い、その中から不満や不安のバリエーションやシーンを知ることが重要です。

・購入を後押しする比較検討フェーズ(CVの増加)
ユーザーをその先のコンバージョン(購入やダウンロード、資料請求、お問合せなど)へ後押しするための比較・検討フェーズ。
複数の商品を比較・検討してる段階のため、最終的に自社商品・サービスを選んでもらう取り組みが必要です。
例えば、「自分にぴったりの掃除機を見つける!ラインナップ比較」など、スペックの比較や不安払拭することができる情報を読ませる技術が必要です。
情報を整理し、どのように見せるか、ストーリーを作って見せれるか、差別化のポイントを伝えることができるかが重要となります。
そのほかにも、商品の使い方やアフターケアや保証なども、検討客への後押しになるでしょう。
また、コンテンツというより施策に近いですが、「今なら500円オフ」などのクーポン情報もこのフェーズのユーザーには、魅力的な情報となります。
ペルソナの感情やニーズを考慮したコンテンツを考えることが重要です。

・購入したユーザーをリピーターに導く顧客維持フェーズ(CRRの向上・リピーターの増加)
既存顧客に定期的に購入を促し、ファン化するフェーズです。
会員向けコンテンツや商品・サービスのサポートコンテンツ、リピーターのコミュニティ、企業や店舗とのリピーターの継続的な接点となるコンテンツを作成することで、ファン化に繋げます。

掲載する最適メディアを考える

コンテンツ内容を掲載する最適メディアを考えます。
掲載するメディアには、ブログや各種SNS、カタログ、ホワイトペーパー、折込チラシ、ECサイト、プレスリリース、WEB広告、セミナー、メルマガなどさまざまなメディア・掲載媒体、方法があります。
コンテンツマーケティングというと、オウンドメディアを思い浮かべるかもしれませんが、コンテンツの配信にはさまざまなメディアを活用することが必要になります。
重要なのはターゲットのニーズを知り、各フェーズに合ったコンテンツを最適なメディアで届けることです。

CTAボタンを考える

CTAとは、Webサイトの訪問者を具体的な行動に誘導することで、CTAボタンとは、次に遷移させるためのボタンのことです。
カスタマージャーニーマップの各フェーズごとに次のフェーズに遷移させるためのCTAボタンが設置されていることが多いです。
例えば、ブログを読んだ後に、さらに詳しい情報をPDFからダウンロードしてもらうなどがあります。
CTAボタンを設置する際には、ボタンの内容も大切になります。
CTAはKPIに設定しやすい項目でもあります。
各CTAの指標を分析することで、購買フェーズの中で、どこにボトルネックがあるのか把握することができます。

STEP5.ロングテールキーワード選定

ウェブサイトの場合、ロングテールキーワードを意識してコンテンツを制作することで、流入数(PV)の増加を狙うことができます。
記事の中にロングテールキーワードを盛り込み、自然検索で流入を増やし、ユーザーが求めている良質なコンテンツを提供しましょう。
ロングテールの説明については割愛しますが、オウンドメディアを運用する際には、ロングテールキーワードを意識して記事を執筆することも多くあるかと思いますので、ロングテールキーワードについてしっかりと学習しておく必要があります。

ロングテールキーワード選定の方法

ロングテールキーワードを選定する際には有料のツールを使う方法などもありますが、ここでは無料で手軽にできるロングテールキーワード選定について簡単に説明します。ぜひ参考にしてみてください。

STEP1 /ラッコキーワードでサジェストキーワードを洗い出す

ユーザーが検索しそうな「キーワード」を入力し、「サジェスト(Google)」で検索することで、入力したキーワードのサジェストキーワードを洗い出してくれます。
サジェストキーワードとは、Google検索などで検索窓に調べたいキーワードを入力したときに自動的に表示される検索候補のことです。

検索をかけると下記の画像のようにサジェストキーワード一覧が表示されます。
洗い出したサジェストキーワードをコピーします。右上の「全キーワードコピー(重複除去)」をクリックでコピーできます。

STEP2/キーワードプランナーでサジェストキーワードの検索のボリュームを把握する

キーワードプランナーを開いて、右の「検索のボリュームと予測のデータを確認する」をクリックします。

下記の画面に遷移するので、先ほどラッコキーワードで洗い出した「キーワード+サジェストキーワード」を貼り付け、「開始する」をクリックします。

これで「キーワード+サジェストキーワード」の「月間平均検索ボリューム」や「競合性」を知ることができます。
ロングテールキーワードの月間検索ボリュームの目安は、およそ「1,000回未満」程度なので、100~1,000回未満の月間平均検索ボリューム数の中からターゲットユーザーが検索しそうなキーワードで自社が執筆できそうなキーワードを抽出します。

これでロングテールキーワードの洗い出しをすることができます。
そのキーワードを記事のタイトルや見出し、本文に入れていくことで、ロングテールキーワードを狙った記事を執筆することができます。

STEP6.KPIの設定

KPIを設定し、効果測定できる状態にしましょう。
コンテンツマーケティングを始めて運用フェーズになると、効果測定し、検証し、運用改善していきます。
効果測定するためには、事前にKPIを設定しておき、KPIの数値を取得できる状態にしておく必要があります。
運用し出してからデータや数値を集計しようとすると、設定するまでのデータが取得できないので、最初からどういったデータをKPIとして追っておくか設定し、効果測定できる状態にしておきましょう。

KPIの例

KPIは例えば以下のようなKPI設定が考えられます。
・毎日1件のコンテンツを自社オウンドメディアから発信する
・SNSで「いいね!」の数を合計○○件もらう
・半年以内に月1万PVを達成する

KPIを設定することで、取り組むべきことの解像度が上がります。

フェーズを意識したKPIを設定する

コンテンツマーケティングを始めた初期段階なのか、グロース期(6ヶ月目〜)なのかマネタイズ期(9ヶ月目〜)なのかによってもKPIは変わってきます。
初期段階の場合は、記事作りや運用体制やCTA周りの改善に注力するKPI設定になることが多く、グロース期では、アクセス数やキーワードの検索順位、マネタイズ期では、CV数やCVRなどをKPI設定することが多い印象です。
運用フェーズによってコンテンツマーケティングも成長していくため、運用フェーズに合わせたKPIを設定しましょう。

STEP7.スケジュールを立てる

ペルソナ別・フェーズ毎に満遍なく記事が作成できるようにスケジュールを立てましょう。
例)制作期間/配信日時/コンテンツの内容と掲載メディア・媒体/コンテンツの役割(フェーズ)/執筆者

STEP8.運用体制の構築・リソースの確保

コンテンツマーケティングを予定通り運用するためには、運用体制の構築・リソース(人材)の確保を行う必要があります。
全体の戦略を考え指揮するプロデューサーをはじめ、作業を進行するディレクター、執筆を行うライター、アイキャッチやコンテンツ内のデザインを担当するデザイナーといったリソース(人材)を確保し、運用体制を構築することも、コンテンツマーケティングを成功に導くために必要なことです。
ライターは社内で執筆するのか、外部のライターに執筆を依頼する場合には、外部ライターを調達しなければいけません。

また、外部ライターとなると自社のことをよく知らないライターが記事を執筆することになるため、コンテンツの質が下がる傾向があるので、注意する必要があります。

STEP9.コンテンツの制作・発信

コンテンツの中身の見せ方について

コンテンツの中身の見せ方については様々な方法があります。
ターゲットの購買フェーズや自社のサービス・商品の強み、競合との差別化など様々な要素を考慮し作成していきます。

コンテンツの内容の例を下記に挙げておきます。参考になればと思います。
・ユーザーのお悩み解決などの役に立つ情報を提供する
・数社を比較したり、調査データや統計データを使ったコンテンツ
・お客様の実際の事例などを使う。(お客様は最大のセールスマンになりえます)
・著名人や専門家などの第三者から、商品やサービスの評価をもらう
・商品やサービスの使い方や利用方法などの解説
・まだ購入段階になく認知してない方に向け、商品・サービスにまつわる面白コンテンツ

コンテンツ作りで大切なこと

●季節やトレンドを押させる
ロングテールキーワードやペルソナ・カスタマージャーニーを意識してコンテンツを考えるのは基本ですが、季節やトレンドを意識したコンテンツも忘れないようにしましょう。
●オリジナリティがあり独自の意見や一次情報があり、専門的なコンテンツ
●ターゲットのニーズを絞り込む
大まかな内容ではなく、ニーズを絞り込むことで、質の高いコンテンツを制作できます。
●中立的な視点を持つ
ユーザーは中立的な視点を求めていることが多いためできるだけ中立的な視点でのコンテンツを発信する。

シェアを増やすためには

●シェアをしてもらいやすいようにSNSシェアボタンを配置する
コンテンツの上部もしくは下部に、SNSのシェアボタンを配置しましょう。
SNSのシェアボタンを配置することで、ユーザーがシェアしやすい環境を作りましょう。
どのSNSのシェアボタンを配置するかや順番は見込客やターゲットに利用されているものを優先順位が高いものを並べましょう。
また、シェアボタンとは別にフッターやヘッダーにSNSアカウントヘのリンクも配置しましょう。

●シェアしてもらったコンテンツの見栄え・表示
SNSで配信したメッセージが受け手のニュースフィード上やタイムラインで綺麗に表示されている方がそこからのさらなるシェアしてもらう可能性も高くなり、バズりやすくなります。
OGPと呼ばれるメタデータを設定すれば、意図した通りにアイキャッチや見出しなどが表示できるようになるため、シェアした際にどのような表示になるか確認しましょう。
SNSによってコントロールできる範囲が違うので、各社の設定方法説明ページを確認してメタデータを記述します。

STEP10.効果検証

効果検証/PDCAサイクル

コンテンツを配信したあとは、KPIを達成できているかどうか効果測定をおこない分析します。
コンテンツマーケティングは、単にコンテンツ・記事を投稿し続ければよいというものではありません。
ある一定数のコンテンツが蓄積されてきたら、過去に投稿したコンテンツ・記事を定期的に見直し、リライティングしていく必要があります。
質の高い、見直し・リライティングするためには効果検証し、PDCAサイクルを回していくことが必要不可欠となります。
アクセスのないコンテンツ、離脱率の高いコンテンツ、滞在時間の短いコンテンツなどを改善して、サイト全体としての質を保ちましょう。
サイトを改善する際には、効果が現れやすく購買に近いフェーズから改善しましょう。
コンテンツマーケティングは顧客を育成する側面が強い施策であるため、潜在顧客に対する施策の改善効果は見えにくくなります。
まずは施策のボトルネックとなっている改善インパクトの大きい部分から着手し、段階的に改善を行ってきましょう。

分析ポイント/ノウハウ

●初期段階は認知やCTA最大化を重点に置く
初期段階はコンバージョンの数値を見ても結果は出にくいです。
それですぐ戦略を変えるのはナンセンス。
認知やCTAの最大化を目指しましょう。
CTAを最大化するには、まずは流入が必要になり、その後コンテンツを読んでもらう必要があります。
そのため、流入の数値(認知)、コンテンツを読み切る(行動)、ボタンをクリック(CV)の数値改善を考えます。
認知に焦点を当てた場合、潜在顧客層が対象となり、ターゲットとなる層をどれだけの流入させれたかが重要になります。
したがって、分析する指標はウェブサイトへの自然検索結果からの流入数、キーワード順位、新規訪問率、SNSでのエンゲージメント、広告を出稿している場合は広告の分析、ユーザー情報などが挙げられます。

●CTA(コンバージョン)のチューニング
CTAの評価はCTR(クリック率)で評価できます。
また、機械的にコンテンツの下部にCTAを配置するのではなく、適切な箇所にCTAを配置する必要があります。
CTAボタンをユーザーが押すのは、コンテンツを読んで納得したから、もしくはさらに知りたいからの場合が多く、それらの思考を踏まえてボタンの箇所、ボタンの内容を考える必要があります。

・コンテンツのCTAボタンだけがCTAじゃない。
他にも「回遊リンク」や「コンテンツ内テキストリンク」もCTAの一つになります。
回遊リンク/ページ下部にあるリンクエリア。「関連記事」や「あわせて読みたい」などの関連記事エリア。
これは「ユーザーにとっての関連性」を意識しましょう。

コンテンツ内テキストエリア/記事内でより詳しい内容のページに飛ばしたりして、ユーザーが記事を読み進める時にわからないことがそのままにならないようにします。

●流入・行動・コンバージョンのボトルネックを探す
ゴールまでのユーザー行動のファネルを作り、ボトルネックを見つけ、改善のインパクトが大きい部分を探します。

●うまくいっているページとうまくいってないページを比較する
うまくいっているページとうまくいってないページの特徴を洗い出し、傾向を見つけ、うまくいっていないページに反映させる。
いい記事、悪い記事の共通点を探しましょう。
どんな内容か/文章のトーンはどんな感じか(固いかカジュアルか)/情緒的か論理的か/タイトル・ディスクリプションは/テキストの量は?
古くなってリライティングが必要な記事はリライティングしましょう。

●ターゲットの育成フェーズ(興味・関心を持ってもらう)
接点を持った潜在顧客に対して、さらに情報提供を行い、サービスへの「興味・関心」を高めてもらう段階です。
自社商品・サービスのアピールポイントや使用法などを紹介して、モチベーションの向上を行っていきます。
分析するの指標は、自然結果からの流入数、滞在時間、メルマガを配信していた場合は開封率、ホワイトペーパーのダウンロード数、離脱率、エンゲージメント率、CTR(クリック率)などが挙げられるでしょう。

●比較・検討フェーズ(購入の選択肢に入れてもらう)
具体的な目的があり、商品・サービスを選択する段階に入っている顧客が対象になります。
購入モチベーションが高い顧客になるため、自社サービスを選択肢にいれてもらえるようにする必要があります。
したがって、商品カタログや導入事例などをコンテンツとして発信し、資料請求数や問い合わせ数をKPIに設定すると良いでしょう。

●検索エンジンからの流入(オーガニック)
ユーザーが入力する検索クエリを満たしたコンテンツであり、クリックしたくなる検索結果の情報が表示されることが求められます。
検索の表示回数(ロングテール)が多く、タイトル・ディスクリプションがクリックされやすいことが重要です。
この2つを評価するには、Google Search Consoleの「検索結果画面の表示回数」と「クリック数」を見ます。
検索結果画面の表示回数が多いのにクリック率が低いなら、タイトルやディスクリプションがユーザーが検索しているキーワードとずれている可能性やタイトルなどが魅力的じゃない可能性があります。
検索結果画面の表示回数が少ないならキーワードの見直しやコンテンツの見直しが必要になります。
そもそもターゲットのニーズを満たせていないコンテンツの可能性が考えられます。
ただし、CVに近い内容(高い購買熟度)の場合、そもそも検索ニーズが少ない場合があるので、闇雲に表示回数が少ないから悪いという判断はできません。

●行動のチューニング
PV数(表示回数)/滞在時間/直帰率/エンゲージメント

例えば、直帰率が高いの原因はいくつか考えられます。
①コンテンツの内容がニーズと一致しない
②タイトル・ディスクリプションと内容が不一致
③流入元(SNS・広告)の表示内容との不一致
④適切なターゲットに届いていない(広告)
ただし、必ずしも直帰率は悪ではありません。
コンテンツに満足して直帰するのは普通のことだからです。
その後のリマーケティング広告をうまく使うことで、リマーケティングの広告が次のフェーズに誘導する役割を果たします。(クリック率がCTA)

●どこまで読んだかを計測する
ヒートマップ/Scrooll Depth(jQueryプラグイン)を使い、ページ内のどこまでスクロールしたかを計測する。離脱箇所がわかれば、そこをチューニングする。

コンテンツマーケティングの事例

北欧、暮らしの道具店

https://hokuohkurashi.com/

こちらは株式会社クラシコムが運営しているBtoC向けのECサイトになります。
月間PV数は1,500万を超え、リピーターの多いサイトです。
「読みもの」の中の「特集一覧」や「ミニコラム」の中でユーザーが求めている有益な記事コンテンツを数多く発信しています。

ただ商品を売るだけではなく、商品の背景となるシーンやドラマを大切にすることで、ファンを増やしています。
ECサイトの中にオウンドメディアを設け、ユーザーの再訪を促し長期的な関係を築き、ファン化することで購買に繋げる施策かと思います。
暮らしのイメージを広げる「インテリアの楽しみ方」やファッションコーデの参考になる「季節ごとのコーデの楽しみ方」、おしゃれなスタッフたちのご自宅をご覧になれる「スタッフのお宅訪問特集」など、サイトを閲覧しているユーザーに対して、有益なコンテンツを定期的に配信しています。
「読みもの」の中では一切の営業アプローチはなく、記事だけを楽しむことができます。
ユーザーを育て、ファン化することで購買に結びつけるお手本のようなコンテンツマーケティングではないでしょうか。

freee株式会社

https://www.freee.co.jp/

Freee株式会社が運営しているウェブサイト開業支援「freee開業」、クラウド会計ソフト「freee会計」。
サービスサイトとしての役割も強いウェブサイトですが、サービス情報だけではなく、「会計」や「人事労務」、「会社設立」、「確定申告」などについてノウハウを提供するコンテンツが多数掲載されています。
初めて開業する際には「開業方法」や「開業届」などのキーワードで検索を行い、情報収集することが多く想定されますが、そのようなキーワードで検索した際にfreeeは上位に表示され、開業方法や開業届にまつわる情報を提供しています。
自然検索などを通して、悩みや疑問を解決する情報を提供し、記事を訪れたユーザーが、自然とサービスの機能や魅力を認知する設計となっています。
個人事業主から経営者、法人会計や人事労務管理、会計を担当する方向けに、さまざまな経営に関する情報を配信することで、自然検索から多くのPVを獲得しています。
一部の記事を会員制にしたり、ホワイトペーパーのダウンロードへ誘導することで、個人情報を獲得するための工夫もされています。

サイボウズのオウンドメディア『サイボウズ式』

https://cybozushiki.cybozu.co.jp/

サイボウズは「サイボウズ Office」や「kintone」などのグループウェア開発・販売会社です。
オウンドメディア「サイボウズ式」を2012年ごろから運営しています。
オウンドメディアでは、自社製品を薦めるといったものではなく、中立的な立場で「会社・組織」、「働き方・生き方」などの人事や働き方についての情報配信をしています。
サイボウズ式は、オウンドメディアを通じて、社内の「人」をうまく読者に伝えることで、サイボウズの価値観や多様な働き方、社風を周知させることに大きく貢献しているのではないでしょうか。

まとめ

本記事では、コンテンツマーケティングの始め方・実施方法についてお伝えしました。
コンテンツマーケティングを始めてから効果を実感できるまでに期間を要しますが、一度効果を実感できれば、広告などと違い、メディアを自社で保有しているため、自由にコンテンツを発信できることや、ユーザーの質の高さ、半永久的に効果を発揮してくれるなど、大きなメリットがあります。
この記事がコンテンツマーケティングのヒントになれば嬉しく思います。

では、今回はこの辺で。

この記事の著者

イノウエ リョウヘイ

プランナー/ディレクター/マーケター

ECサイト、ブランドサイト、コーポレート、採用サイト、オウンドメディアなどのウェブサイト制作やプランニング、マーケティングについて、私のナレッジを発信しています。

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